その刹那、どうしても伝えたい言葉がある。一回性の強い言葉を綴りたい。
3月7日卒業式。 いつかはこの日がくると分かっていた。 「卒業」って本当はすごく喜ばしいことのはずなのに、 なんでこんなに切ないのか。 きっとそれが3年間で築き上げられた思い入れ。 前日までは、「泣くわけない」と本気で思っていた。 最後まで説教だった。 今年は学級経営で正直失敗したかなと思うこともあって、 そのかみ合わない感もあり、気持ちが乗らない気がしてた。 当日。 朝、教師になって初めて、出席を取った。 そのときから何か変な心地だった。 卒業式。 卒業生が入場して、証書授与。 途端に主任が泣き崩れたのが横目で分かった。 そして、別のクラスなのに、バレー部の生徒の名が呼ばれた瞬間、 ダムが崩壊した。 「すごく立派になったな」とか 「もう会えなくなるな」とか、 今までの思い出が次々とよみがえってきた。 「走馬灯」ってこのことかと思った。 自分のクラスの呼名ができないほどだった。 気を取り直して、呼名へ。 何とか冷静に読み上げられた。 しかし、わがクラスの子たちの立派な姿を見ていたら、 徐々にこみあげてくるものがあった。 そして、普段はおとなしい生徒の返事がとても堂々としていたのを聞いて、胸が熱くなった。 それを横目で見ながら、「泣いてんじゃねーよ」と言わんばかりに、 目の前を通過していく生徒もいた。 送辞の文言、そして「旅立ちの日に」 ~今、別れの時、~がヤバかった。涙があふれ続けた。 答辞。生徒会長が、こちらを向いて、「先生方ありがとうございました」といった瞬間。 そして卒業合唱「栄光の架橋」 生徒たちみんなが大号泣。女子はもちろん、やんちゃな男子たちも。 それでも歌うのがわが学年。 そして、代表生徒のメッセージ。 貧血で休んでいたのに、マイクなしで言うもんだから感動が最高潮。 職員も、来賓の皆さんも、在校生も、もちろん卒業生も、 みんなが涙涙の感動的な卒業式だった。 そして、 「生徒たちが先生たちが来ないと動かない」と多目にいる」という知らせ。 言ってみると、学年全員が並んで、3学年の先生方へお礼を言うと。 随分、育ったな。学年委員。 泣きながら伝えてくれるメッセージにまたしても涙が。 そして、生徒たちもみんな泣いてるし。 良い学年になったなー。 最後の学活。 作ったDVDをみんなで見て、話をして、みんなで写真を撮って、 写真とDVDを渡して、3の2は終わった。 晴れやかだった。 とてもすがすがしかった。 だけど、この子たちのことが本当に好きだなって思った。 いとおしい時間だった。 初めての卒業生。絶対忘れないな。 翌日。 だれもいない教室。 授業のない1日。 ぽっかり空いた食堂。 3年の気配がない学校。 分かっていたのに。 あいつらがどれだけ自分の中で大きい存在だったか、思い知らされた。 出会えてよかった。 日本でたくさん中学校があって、その中のたった一つのこの中学校で、 この子たちの3年間に巡り合えたことを感謝している。 PR 2013/03/16(Sat) 21:31:17
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